ビルトインガレージ付きの注文住宅を建てるメリット・デメリットとは?
「ちょっと駐車スペースが足りなさそうだから、ビルトインガレージにしようかな」「ビルトインガレージって便利そうだけど、実際はどうなのだろう」と悩まれている方もいらっしゃるのではないでしょうか。今回は、そのような方のために、ビルトインガレージ付きの注文住宅を建てるメリット・デメリットを紹介します。
ビルトインガレージとはどのようなもの?
ビルトインガレージとよく聞くものの、実際どういったものなのでしょうか。
ビルトインガレージの基礎知識
ビルトインガレージとは、建物の一部に車を格納するスペースを使用したもののことをいいます。シャッターやドアなどを設置することが特徴で、ここからインナーガレージと呼ぶこともあります。基本的には1階に駐車スペースを作りそこに車を格納しますが、敷地が道路よりも高い時は地下室になることもあります。
ビルトインガレージと聞くと、2階建てや3階建ての住宅をイメージするかもしれませんが、平屋でも建築可能です。後付けすることもでき、庭を減らして格納スペース分を増築する、不要な居室を解体してリフォームするなどして建築スペースを確保します。
どうしてビルトインガレージを作るのか
車やバイクをカスタマイズすることが好きな方は、作業スペースとして利用できます。愛車を雨風や盗難から守りたいという人もいます。また、住宅を建てる際にスペースの関係上、敷地内に駐車スペースを作れない時があります。この場合にはビルトインガレージを設置するケースが多く見られます。
ビルトインガレージ付きの注文住宅を建てるメリット
ビルトインガレージ付きの住宅を建てるメリットを6つ紹介します。
車を雨風・いたずらから守れる
ビルトインガレージにはシャッターやドアがついています。カーポートだと雨風が吹き込む可能性がありますが、ビルトインガレージなら雨風をしのぐことができます。とくに雪がよく降る地域、台風が多い地域では重宝するでしょう。また、車へのいたずらや盗難などのトラブルを未然に防ぐことにもつながります。
車のメンテナンス・DIYなどのスペースにできる
車やDIYなどの趣味のスペースに使うことができます。庭で車のメンテナンス・カスタマイズをするのは人によっては日や風にあって辛いということもあるでしょう。日曜大工をしたい時も、ビルトインガレージがあれば天気や家具への傷を気にせずDIYができますね。
家から車で出かけやすい
ビルトインガレージは住宅の中にあるので、外に出なくても車に乗り込むことができます。雨が降っていても靴や服を濡らさずに移動ができます。また、家と車の距離が短くなるため、買い物の荷物を取り込みやすい点もメリットです。重い荷物の持ち運びが楽になりますね!
敷地が狭くても駐車スペースを確保できる
住宅と別に駐車場を作る必要がないため、狭い土地でも問題なく駐車スペースを確保できます。また、ガレージは容積率の緩和を受けられるため、都心部などの土地が狭い地域でも家を広くできます。
採光や通風に適した間取りにできる
ビルトインガレージは通常1階に作られるので、居住スペースは自動的に2階以上になります。これにより日が入りやすく、風通しがよくなります。
税金が安くなる場合がある
地域によるのですが、ビルトインガレージ付きの住宅の方が一般的な住宅よりも固定資産税が安くなります。地域によって条件が違うため、営業担当者に固定資産税についても相談しておくと安心です。電動シャッターは豪華な設備とみなされて課税対象になるケースもありますので、注意が必要です。
ビルトインガレージ付きの注文住宅を建てるデメリット
ここではビルトインガレージ付きの住宅を建てるデメリットを5つ紹介します。
1階のスペースが減る
1階部分のスペースを大幅に取るため、1階の居住スペースが減ってしまいます。バスルームやキッチンなどを2階に設置することになるので、場合によっては生活に影響が出ます。
車の排気・臭気が気になることがある
住宅の中に車が入っているので、排気や臭気が居住スペースに流れて気になってしまう場合があります。そのため、換気扇を付けるなどの対策が必要です。
車の騒音が気になることがある
やはりこれも住宅内に車を止めることに起因します。外に駐車場を作る場合より車の音が響きやすくなってしまうのです。そのため、帰宅が深夜になった時は寝ている家族を起こしてしまうかもしれません。
建築費が高くなることがある
ビルトインガレージを付けるためには大きな開口部が必要で、一般的な木造の家では耐久性に問題が出ることがあります。これに加えて耐震性も確保する必要があるため、頑丈に作りつつガレージを設置することが重要になり、このために建築費が増えて予算をオーバーすることも。
ガレージによっては駐車の難易度が高くなる
ビルトインガレージは壁に囲まれた駐車スペースです。場合によっては駐車が難しくなります。小さな車だから大丈夫だと思っていても、家族が増えたら大きな車を買うかもしれません。買い換えたら駐車が難しくなったということがないように、将来のことも考えて設計する必要があります。
ビルトインガレージは天気を気にせず車の乗り降りができたり、趣味のスペースに使えたりと便利です。しかし、建築費がかかったり、駐車が難しくなったりすることもあります。担当者としっかり相談してビルトインガレージと生活スタイルがあっているのか、問題が起きそうならばどのように対策を取るのか納得してから建てるようにしましょう。